2021年12月11日(土)、ノムさんこと故野村克也監督(享年84)をしのぶ会が神宮球場で行われました。
在籍していたヤクルト、楽天、阪神、ソフトバンク、西武、ロッテの6球団が共同発起人となって執り行われたそうです。
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野球界のなかで一番好きだったノムさん
わたしは小学生の頃に野球をはじめ、高校野球を経て、大学・社会人では草野球チームを作って野球をしていました。
いまは引きこもりなので、当然野球もしていませんが・・・汗
好きな野球選手は、ベタにイチロー選手、いまだと大谷選手とかなりミーハー感まるだしです笑
そんな中わたしが一番好きだったのは、選手ではなく監督、野村監督でした。
小中学生の時は、正直監督のすごさとかよくわかりませんでした。
プロ野球をみること自体あまりなく、本当に有名な選手しか知りませんでした。
高校、大学になるにつれ、監督という存在の大きさを知るようになり、野村監督のすごさを少しずつわかるようになりました。(もちろんいまでも本当の偉大さはわかっていないと思いますが)
それからノムさんの本を読んだり、ノムさんが出るテレビなどもチェックするようになりました。
厳しくも愛があり、人間味もあって、ユーモアもあるノムさんが大好きでした。
昨年2月、突然の訃報を聞いたときには、あまりの衝撃に涙を流して泣きました。
ノムさんの輝かしい功績の数々
ノムさんの残した数々の偉大な功績は、監督自身が残された書籍や、ともに野球をした人たちの証言・映像など、いまもたくさんの資料が残されています。
選手時代には、クイックモーションを世界ではじめて考えたり、先発完投が美学だった投手の常識を覆す中継ぎ・リリーフの分業制を日本でいち早く取り入れるなどの今の野球界の常識となるような改革を行いました。
また監督になられてからは、野村ID野球と呼ばれるデータ分析を取り入れた考える野球で、万年Bクラスのチームを戦えるチームへと変貌させました。
野村再生工場とも呼ばれ、戦力外になった選手たちを蘇らせ大活躍させるなど、数々の伝説を残されました。
メディアへの対応も秀逸で、野球ファンをいつも釘付けにさせ、野球界をおおいに盛り上げてくださいました。
「マー君、神の子、不思議な子」などキャッチーな言葉の数々は今も語り継がれています。
野球解説も人気で、ノムさんの深い思考・読みを聞くのは野球ファンにとってはたまらない時間でした。
ノムさんの残した数々の書籍には、人生のヒントになる金言がたくさん残され、その言葉に影響を受けた人はたくさんいることでしょう。
わたしの思うノムさんが残した一番偉大な功績
数々の功績の中でも、わたしが一番偉大だと思った功績は、「人」です。
ノムさんは生前、常々このような言葉をおっしゃっていました。
「財を遺すは下、仕事を遺すは中、人を遺すを上とする」
政治家、後藤新平が残した言葉を、ノムさんも大切にされていました。
監督として4球団を渡り歩き、多くの人を育てながらたどり着いた言葉でした。
財産を残すことより、なにか業績をあげることより、人を育てることがもっとも難しく、それゆえにもっとも価値があると言う意味です。
人を遺した人こそ、真に価値がある人です。
ノムさんはこの言葉を最後まで実践されました。
ノムさんが育てた人材は、今の野球界を牽引しています。
2021年のプロ野球12球団の監督のうち、じつに6人がノムさんの教え子です。
オリンピック優勝に導いた野球日本代表の監督も合わせればじつに7人。
衝撃の数字です。コーチも合わせればさらに増えます。
世間を騒がしているBIGBOSS新庄監督も、なにをかくそうノムさんの教え子。
その日ハムの前監督であり、現日本代表監督の栗山監督も教え子です。
そして、今年は教え子高津監督率いるヤクルトスワローズは悲願の日本一になりました。
ファンに野球をわかりやすく伝える解説陣にも、古田、宮本、山崎など、たくさんの教え子たちが。
もちろんこの人も忘れてはいけません。
言わずと知れた日本を代表するエース、田中のマー君。24連勝負けなしは伝説です。
彼らは、ノムさんが亡くなった後の野球界の中心となって力強く導いてくれています。
今年は高津監督のヤクルト日本一、稲葉監督の金メダルと圧巻の活躍ぶりでした。
まさに「人を遺す」人生をわたしたちにみせてくれました。
ノムさんをしのぶ会にはそうそうたる有名選手・監督たちが参列しました。
「俺には人望がない」とよくボヤいていたノムさん。
あなたが人生で遺したものはいまもわたしたちにかけがえのない感動を与えてくれています。
ノムさん、ありがとうございました。